スタッフより

年頭の御挨拶

 新年あけましておめでとうございます。2010年を無事に迎えることができました。これも昨年6月の開院以来私たちを支えてくださった多くの関係者の皆様、このブログを応援してくださる皆様、そして誰よりも受診してくださった多くの方々のおかげです。あらためて深く御礼申し上げます。
 少子高齢化といわれるこの時代にあっても、子供を望みながらなかなか叶わず悩んでおられるご夫婦のいかに多いことでしょう。昨年6月11日の開院以来、来院いただいた皆様の約7割が不妊治療を希望される方でした。その中で特に多いという印象を持ったのが、排卵がうまくいかない、あるいは精子が弱いというご夫婦です。卵子も精子も健康な体に宿るということを考えると、これも現代生活の便利さの代償の一つなのかなと思わざるを得ません。そういう意味では不妊症と呼ばれる病気(?)の一部は、ある意味現代病とも呼べるのかもしれません。子を宿し、産み、そして育てていくために、ご夫婦二人が共に真に健康であることの意味を私たちはもう一度考えてみる必要がありそうです。
 一方で不妊治療にのめりこみすぎることの弊害についても、私たちは常に考えなければなりません。行き過ぎた不妊治療が多くのご夫婦に必要以上の負担をかけたり、新たな不妊症を生み出している可能性も十分考えられます。たとえば、体外受精や顕微授精、胚の凍結融解などの高度生殖医療(ART)による妊娠、出産数は年々増えており、本邦における2007年のARTによる出生児は19595人にもなり、これは約56人に一人のお子さんがARTによって出生している計算になります。これまでのARTによる累積出生児数も194051人と、2008年度は20万人に届いたのではという勢いになっています。この数字が適正なものなのかどうかは議論のあるところだとは思いますが、今このようなART全盛の時代だからこそこれらの治療を提供する側も受ける側も、もう一度原点に帰って、より自然な形での妊娠をもっと大切にしていきたいものだと思います。また一般不妊治療に関しても、子作りのためだけの夫婦生活になってしまっているご夫婦を多く見かけます。いわゆるタイミング法の最大の弊害ですが、排卵日の前の数日間であれば十分妊娠可能であるというおおらかな気持ちが時に大切かなと思います。決してピタリとタイミングを合わせる必要はないのですから。子作りはあくまでもご夫婦の愛情の延長線上にあるもの、私はそう信じたいと思います。
 当クリニックでは分娩を扱っていないため、妊娠された方はその後分娩可能な施設に紹介させていただいておりますが、このような形で卒業されていく方々の笑顔は、私たちスタッフ一同の毎日の励みとなっています。今後もより多くのご夫婦の笑顔に接することができるよう、日々研鑽を積んでいきたいと考えております。
 今年度も不妊治療を中心に、最新かつ最善の婦人科医療を提供できるよう努力してまいります。どんな小さなことでも気軽にご相談いただければ幸いです。また全ての女性のあらゆる悩みに関しましても、県内の高次医療機関との連携を保ちながら、置賜地区の一次医療機関としての役割の一端を担っていきたいと思います。今後ともゆめ(優芽)クリニックを皆様のお力で優しく育てていただければ幸いです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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